問1
問題
空気中を伝搬する音に関する次の記述の中から、誤っているものを一つ選べ。
1 音波は疎密波である。
2 音の伝わる速さは気温によって異なる。
3 周波数が低いほど、音は障害物の裏側へ回り込みやすい。
4 音源に対し観測者が近づいているとき、観測者には音源の周波数より低い周波数の音が観測される。
5 周波数のわずかに異なる2つの音波が重なり合うと「うなり」が生じる。
出典:「過去の計量士国家試験問題」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun/techno_infra/23_kakomon.html)、令和6年12月実施(第75回)環音(https://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun/techno_infra/4_R06kanon.pdf)
正解番号
4
出典:「第75回計量士国家試験(令和6年12月15日実施)の正解番号について」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/information/license/data/c241216aj.html)、正解番号一覧(https://www.meti.go.jp/information/license/data/pdf/c241216aj.pdf)
解説
1:正しい。
音の波動は媒質中の運動の方向が波動の伝搬方向と同じであり、このような振動を縦波(=疎密波)といいます。
2:正しい。
音速を c (m/s)、温度を t (℃)とすると、音速を求める略式は「c = 331.5 + 0.61t」で表すことができます。
参考知識ページ:https://www.nea-ltd.com/knowledge/about-sound/01-01.html#article03
3:正しい。
音波が有限大の壁面に入射すると、壁面の端では壁の横や後ろに回り込もうとするように音波が伝搬します。これを回折と呼び、波長が長い(周波数が低い)ほど、回折しやすいです。
参考知識ページ:https://www.nea-ltd.com/knowledge/about-sound/01-02.html#article03
4:誤り。
ドップラー効果(波動源と観測点が互いにある相対速度で移動することによって、観測される音波の波長が変化する現象)に関する文です。波動源と観測点が近づいている時には、高音に聞こえます。
5:正しい。
参考知識ページ:https://www.nea-ltd.com/knowledge/about-sound/01-02.html#article04
問19
問題
ある場所の暗振動の振動レベルが 60 dB のとき、ある機械を稼働するとその場所の振動レベルが 70 dB であった。その場所の暗振動の振動レベルが 65 dBのとき、この機械を稼働するとその場所の振動レベルは何 dB となるか。次の中から最も近い数値を一つ選べ。ただし、機械が発生する振動は一定とする。
1 65
2 68
3 71
4 74
5 77
出典:「過去の計量士国家試験問題」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun/techno_infra/23_kakomon.html)、令和6年12月実施(第75回)環音(https://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun/techno_infra/4_R06kanon.pdf)
正解番号
3
出典:「第75回計量士国家試験(令和6年12月15日実施)の正解番号について」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/information/license/data/c241216aj.html)、正解番号一覧(https://www.meti.go.jp/information/license/data/pdf/c241216aj.pdf)
解説
暗振動の補正を単純な足し算引き算で行う、dBの計算の問題です。
測定対象の振動を S (signal)で表し S = L1 (dB)、暗振動を N で表し N = L2 (dB)とすれば(L1 - L2)(dB)をSN比といいます。
S と N が同時に存在するとき、測定された振動レベルを L3 とすると、測定対象( S )の L1 の求め方は以下の表のようになります。
暗振動の振動レベルと測定された振動レベルから測定対象の振動レベルを求める表
測定された振動レベルL3 - N(暗振動)の振動レベルL2 (dB) | 補正値D (dB) | S(測定対象)のL1(dB) |
3 | -3 | L3 - 3 |
4, 5 | -2 | L3 - 2 |
6~9 | -1 | L3 - 1 |
10以上 | 0 | L3 |
暗振動の振動レベルが60dBの時に、ある機械を稼働させた場合の振動レベルが70dBですので、L3 - L2 = 10で補正値Dは0dBとなります。よって、L1 = L3 となり、ある機械によるその場所における振動レベルは70dBになります。
次に稼働している機械の振動レベルと暗振動の振動レベルが分かっている状況で、実際に測定される振動レベルがいくつになるかを以下の表を用いて簡易計算します。ただし、測定対象である機械の振動レベル L1 が暗振動 L2 より大きい場合の表になります。
2つのdBの和の簡易計算表
測定対象(機械)の振動レベル L1 - 暗振動の振動レベル L2 (dB) | 補正値 (dB) | 実際に測定される振動レベル L3 (dB) |
0, 1 | 3 | L1 + 3 |
2~4 | 2 | L1 + 2 |
5~9 | 1 | L1 + 1 |
10 | 0 | L1 |
機械の振動レベル L1 が70dB、暗振動の振動レベル L2 が65dBですので、L1 - L2 = 5となり、補正値は1dBです。よって、実際に測定される振動レベル L3 = L1 +1 =71dBが答えになります。
参考知識ページ:https://www.nea-ltd.com/knowledge/about-sound/01-03.html#article02
〇参考文献
・前川 純一他. 建築・環境音響学 第3版. 共立出版. 2011
・吉田 隆. 現場実務者と設計者のための実用 騒音・振動制御ハンドブック. 株式会社エヌ・ティー・エス. 2000
・公害防止の技術と法規編集委員会. 新・公害防止の技術と法規 2020 騒音・振動編. 丸善出版. 2020