ヘルムホルツ共鳴器の原理を利用して音声帯域である中高音域の吸音に優れた吸音システムを開発しました。
吸音が少ない、ガラス、金属、石などに囲まれた場所で高い効果を発揮します。壁、天井に埋め込み施工して使用する「サウンドライン」、壁に後付けで設置する「サウンドラインPlus」の2種類があります。会議室、応接室、ホール、体育館、地下鉄ホーム、空港などさまざまな場所でのニーズがあるのではと考えています。
「サウンドラインPlus」はヒビノの会議室などに設置した例があります。
黒い棒状の表面にスリットのある製品が「サウンドラインPlus」です。スリットの幅、深さを調整することで吸音する周波数を調整することができます。本製品は400Hzを中心に吸音するようにチューニングしています。何も吸音装置を設置していない同じ大きさの部屋と比べて、会話がしやすいと評価をいただいています。(※標準品:白色、高さ2,000mm)
「サウンドライン」は大きさを変えることで、吸音する周波数を変えることができます。
2020年11月には低音域の吸音が少なくお困りであった東京都立川市のシネマシティのシネマ・ツー「a studio」へ63Hzの吸音に特化した特注タイプを納品しました。通常では1mを超える厚みの吸音層が必要となる63Hzの吸音を、幅25cm、厚み15cmと20cmの製品で可能にしています。スクリーン横の壁とスクリーン下に設置してあるのが「サウンドライン」です。さらに後壁面にも設置しています。
「低音域の「こもり」が解消されたことで音響調整の幅が大きく広がった」「シネマ再生音の輪郭が明瞭になり、音の減衰も早くなったので、中高域の再生音にもクリアさが増して音の通りと定位が良くなった」「音響調整の結果が素直に伝わりやすくなり、一層のクリスタルクリアサウンドになった」との評価をいただきました。
※シネマシティホームページ参照
https://ccnews.cinemacity.co.jp/helmhortz-201201/
「サウンドライン」は壁、天井に埋め込んで使用します。写真に示すスリットさえ設ければ、表面の仕上げ材は自由に選択することができ、意匠的に優れた良い音響空間の提供を可能にします。